2005年06月12日

科学的競馬投資コメント

今週も先週に引き続き、科学的競馬投資における基準値に関しての話をさせて頂きます。
先週は、Adinpick3では前走の順位を基準としていないことの理由を説明致しましたが、前走だけではなく、過去3走の順位についても説明してみたいと思います。
現バージョンでの出走馬の能力算定においては、タイム理論と血統適正と対戦適性に加えて、芝ダート変換適性・休養明適性・余力馬・昇級馬等の能力アップ可能性等を考慮して最終能力を算定しております。
Adinpick3は過去の入着順位を全く能力に反映しておりませんが、現在、この最終能力に入着順位を考慮すべきかどうか再検討を行っており、出馬表画面で過去3走での入着順位を表示出来るようにしてテスト運用中です。
ご存知のように、入着順位は各馬共にかなり変化しています。例えば、前走10着だが2走前が2着の馬や、前走10着で2走前10着だが3走前2着の馬が、上位に入着するといったことが起こっています。
前走のみでなく、過去3走内での入着順位を反映したらどうなるかといったことを研究中です。
上位入着した馬は、過去3走内の同条件以上で3位以内に1回以上の成績の馬がかなり多い結果になっております。
過去8年間のデータに基くシュミレーションの結果から発生率と配当面を見てみると、
1回以上の馬は、新馬・障害を除いたレースの75%をしめていますが、配当面では単勝の場合は平均配当金額の0.55倍とほぼ平均配当の半分近くの数字になっています。
もう少し詳しく見てみると、
3回全部3位以内の馬は、新馬・障害を除いたレースの10%をしめていますが、配当面では単勝の場合は平均配当金額の0.28倍となっています。
3回のうち3位以内が2回の馬は、新馬・障害を除いたレースの30%をしめていますが、配当面では単勝の場合は平均配当金額の0.40倍となっています。
3回のうち3位以内が1回の馬は、新馬・障害を除いたレースの55%をしめていますが、配当面では単勝の場合は平均配当金額の0.67倍となっています。
かなりの高い発生率ですが配当がかなり低いのが難点で、Adinpick3の買い目印決定にどのように反映させるかを研究中の状況です。

今週土日2日間のレースでAdinpick3の印がない馬で上位1・2・3着に来た馬で前3走内で3位以内に来ていた馬をピックアップしてみると、
土曜日東京3Rの2着オンリーワンクロス(単勝オッズ:21.4倍)
土曜日東京3Rの3着メジロミッチエル(単勝オッズ:54.5倍)
土曜日東京6Rの2着リバーキセキ(単勝オッズ:10.7倍)
土曜日東京7Rの2着フローリッシュ(単勝オッズ:31.2倍)
土曜日東京12Rの2着ロケットパンチ(単勝オッズ:5.8倍)
土曜日東京12Rの3着マリウス(単勝オッズ:111.9倍)
土曜日中京7Rの2着マイネルスピンドル(単勝オッズ:3.7倍)
土曜日中京9Rの2着ハギノプレシャス(単勝オッズ:5.2倍)
土曜日中京10Rの3着マイテイカラー(単勝オッズ:8.2倍)
土曜日中京12Rの3着ロマニスタ(単勝オッズ:10.3倍)
日曜日東京3Rの3着エプソムベスト(単勝オッズ:150.6倍)
日曜日東京4Rの1着サクラビジェイ(単勝オッズ:22.1倍)
日曜日東京4Rの2着セイカチューバ(単勝オッズ:58.8倍)
日曜日東京6Rの3着スペラーレ(単勝オッズ:6.9倍)
日曜日東京7Rの1着オルフェーレ(単勝オッズ:14.4倍)
日曜日東京7Rの3着ウインルシル(単勝オッズ:7.6倍)
日曜日中京2Rの1着プリンセスグレース(単勝オッズ:3.7倍)
日曜日中京11Rの2着フェリシア(単勝オッズ:10.3倍)

あくまで今週2日間だけの結果ですが、人気薄の馬も含め、かなり多くの前3走3位以内の無印馬が上位入着していた次第です。3着でしたが単勝オッズ100倍以上の馬が2頭もいたりして驚いております。当然のことながら単勝オッズ100倍以上の馬は、前走が3着以内というのではなく、2走前が3着の馬と3走前が3着の馬でした。

出来るだけ早いうちに、「前3走3位以内」の要因を最終買い目決定に大きく影響する総合基準値に反映する必要性を感じている次第です。
今週は最新バージョンの1037で出馬表画面に前3走内の3位以内馬を表示できるようにしていましたので、これら馬を馬券のひもにした結果、これら馬を抑えることで取れた馬券があった次第です。
今後、前3走3位以内を最終買い目の決定に反映すべく、どのように入着順位を最終買い目に反映するか早急に色々と研究するつもりです。

さて、科学的競馬投資における基準値に説明に入りたいと思いますが、ではどのような勝利要因を基準としたらよいのでしょうか?
競馬のレースでは芝とダートという2種類のコースが混在しています。
芝のレースで成績が悪かった馬がダートに変わって1・2着にきて高配当になる場合があります。その逆にダートで成績が悪かった馬が芝のレースに変わって1・2着にきて高配当になる場合もあります。
では、ダートから芝あるいは芝からダートに変更になった馬が1着あるいは2着にきた場合の平均配当金額を分析してみましょう。
該当レースは約28%発生しており、馬連の平均配当金額は全レース平均に比べて約1.34倍もの高額配当になっています。
このことは、芝・ダート変更馬に着目すると儲かるチャンスが高いということで、芝・ダート変更の研究の結果、芝ダート変更後の基準を算定できれば競馬投資の勝利者に近づけることを意味します。
今週日曜中京7Rのエイシンチンタオ(単勝オッズ:11.5倍)は芝ダート変換後能力が高い馬でした。
1着は印○のトラストスター(単勝オッズ:7.7倍)で2着が印◎のエイシンチンタオで馬連で4780円で、3着にもAdinpick3の印馬グレイトアロー(単勝オッズ:7.7倍)が入り3連複は万馬券になりました。

ADINPICK3は、回収率向上に貢献するような新しい事実を見つけ出し検証を日々行っております、これからも、回収率の維持・向上を目的に、基準値及びプログラムの改定を行っていきますので、今後とも科学的競馬投資を宜しくお願いする次第です。



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