2005年11月13日

科学的競馬投資コメント20051113

今週は、いわゆるデータ競馬について考えて見たいと思います。
私は、「馬は過去のデータ通りに走らない」ということを基本理念として競馬投資をしていますが、実際は、「馬は過去のデータ通りに走らない時もあるが、過去のデータ通りに走る時もある」ということを前提にして競馬投資をしています。
私の過去のデータの扱い方は、多くの競馬ファンの方々とはかなり違うと思います。
・A競馬場の芝***メートル戦は、内枠が有利だ!
・B競馬場のダート***メートル戦は出馬後芝からダートに切り替わる為、外枠が絶対有利だ!
・C競馬場の芝***メートル戦の多頭数は、絶対に内枠が有利だ!
・開幕週の芝は、内枠が圧倒的に有利だ!
といったような、多くの人が同じように考えるようなデータはあまり重要視しません。
誰もが考えるようなデータ通りの結果になった場合の配当金額は低いに決まっているからです。
単勝で約10倍、馬連で約56倍もの平均配当実績になっていることが、誰もが考えるような結果になっていない証拠と思っています。
又、競争馬も馬が勝手に走るのではなく、騎手の手腕で走りますが、騎手も勝つ為に色々考えるはずで、皆が考えるようにならないようにする騎手が必ず出てくるはずと思って競馬投資をしている次第です。

私がどんなデータを重要視しているかというと、
「上位入着する可能性が高く配当が高い馬」を探し出すのに役に立つデータです。そしてこれらデータは簡単には見つけられません。
「上位入着する可能性が高いが配当が低い馬」に関するデータは簡単に見つけられます。
過去の結果では単勝10倍・馬連56倍の平均配当ということは、「上位入着する可能性が高く配当が低い馬」が1着に来る確率も低いし、共に1・2着する確率は非常に低いと言うことです。
競馬投資に必要なデータは、「上位入着する可能性が高く配当が高い馬」を探し出すのに役に立つデータと私は思っています。
競馬投資で重要なのは、「上位入着しそうな馬」は当然で、同時に「上位入着しそうで配当が高い馬」も重要なのです。
競馬投資に必要なデータは、「上位入着しそうな馬」に関するデータと、「上位入着しそうで配当が高い馬」の両方のデータが必要なのです。
科学的競馬投資ソフトAdinpick3では、「上位入着しそうな馬」と「上位入着しそうで配当が高い馬」の両方のデータを入手できます。
1)「上位入着しそうで配当が低い馬」データとしては、
・タイム理論に基づく能力値(前走1・前走2・前走3・平均・ベスト・距離ベスト)
・対戦適性
・過去3走3位以内馬・過去5走上位ランク馬
2)「上位入着しそうで配当が高い馬」データとしては、
・休養明適性・不良馬場適性・余力馬・昇級馬
・芝ダート変換後能力
3)「上位入着しそうで配当が並の馬」データとしては、
・血統適性・騎手適性
といった、競馬投資とって非常に有益な各種独自データを簡単に見ることができます。
Adinpick3では、これら独自データを出馬表画面で出走馬全馬の独自データを1画面で比較して見られるようになっています。
あらゆる角度からJRAのデータが検索でき、ある切り口(例えば、東京の芝1600Mのレースといった)からデータが取り出せるというようなことに関して、私は殆ど興味がありません。私は「上位入着する可能性が高く、且つ配当が高い馬」をいかに簡単にすばやく探し出せるかということに最大の関心を持っています。
私は、JRAの提供する生データ自体を幾ら各種角度からいじくっても、「上位入着する可能性が高く、且つ配当が高い馬」を簡単にすばやく見つけることは非常に難しいと思ってAdinpick3を開発しております。
JRAの提供する生データを各種分析・シミュレーションした結果として、新しい独自データを生み出さない限り、「上位入着する可能性が高く、且つ配当が高い馬」を簡単にすばやく見つけることは不可能と考えて科学的競馬投資ソフトADINPICK3を開発した次第です。
この新しく生み出したデータが、Adinpick3でいう基準値というデータになっており、毎週の出馬表が確定した時点で、最新の基準から各種独自データを算定しています。

ところで、これら多くの有益な独自データの中から、今回のレースでは、どのデータを重要視するかが問題になってきます。
過去のレース結果を振り返って見ると、「血統適性」が重要だったレースもあれば「対戦適性」が重要だったレースもありと、レースによってデータの重要度が異なっているのが実情です。
現在のAdinpick3では、上記有益データの影響度をユーザー側で設定可能になっています。
初期値は過去8年間のデータでのシミュレーションで最適と判断した影響度に設定しておりますが、正直なところよくわかりませんが、年間同じ設定でいいとは私は思っておりません。
はっきりしたことは分かりませんが、「夏競馬」「開幕週」「長距離」の競馬などによって、データの重要度が異なってくるのではないかと思ったりしておりますが、現時点では、どのような場合にどのような設定にしたら回収率が良くなるのか等についてシミュレーション等で確認できていないのが実情です。

ところで今の時期、成長途上の3歳馬と4歳以上の古馬が混合で走るレースで、多くの3歳馬が上位入着していますが、過去の能力値があまり高くない3歳馬が意外と多いのに驚かされます。
これはデータ競馬でタイム理論を利用する場合の大きな問題で、過去のタイムをベースにしたタイム理論に成長(タイムの短縮)をどのように反映させるかが大きな課題になります。
3歳馬が4才以上の馬と混合(あるいは4歳馬が5歳以上と混合)で走るレースの場合、能力の高い古馬と一緒に走ることで今まで以上に高い能力で走る3歳馬が多く、3・4歳と古馬混合レースの場合に、Adinpick3では、単純に能力比較をするのではなく、成長途上の3・4才馬の能力を高めに設定するようにしております。又、この3・4歳馬の成長度の影響度を設定できるようにしています。
例えば、3歳以上混合戦が始まる夏競馬では影響度を大に設定し、秋競馬で影響度を標準にして、冬競馬で小にして、春競馬で影響度を無しに設定するといったことが可能になっています。
今は秋競馬ですが混合戦での、過去の能力値があまり高くない3歳馬の活躍がまだ目立っているように思います。


現在、次月12月度基準値と次期バージョン:V2052にてテスト運用中ですが、
今週土日のレースで、特徴的なレースを振り返って見てみると、以下になります。

土曜福島5Rは、前走足を余して負けていた余力馬で過去5走入着ランク馬買い目印◎のファーストサイト(単勝オッズ:3.7倍)が1着でした。2着は余力馬で前3走3位以内馬の買い目印▲のローズカクテル(単勝オッズ:11.5倍)で、3着が休養明でしたが休養明適正プラスで過去3走3位以内馬で買い目印馬のスリーブルー(単勝オッズ:22.2倍)で、馬連で1940円でしたが、3連複は万馬券円でした。
このレースは3着に来たスリーブルーが休養明け馬でしたが、休養前は2着に来たこともあり非常に高い能力で走っていた馬で休養明適性もプラスで絶好の狙い馬でした。

土曜東京9Rは、血統適正▲で東京競馬場適性が高く対戦適正▲で前3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬で買い目印▲のメジロニコラス(単勝オッズ:7.2倍)が1着でした。2着は前走足を余して負けていた余力馬で買い目印△のフィヨルドクルーズ(単勝オッズ:15.5倍)で、3着が血統適正○で距離・東京競馬場適性共に高く前3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬で買い目印◎のモエレエルコンドル(単勝オッズ:4.7倍)で、馬連で5680円で、3連複は8010円、3連単は5万馬券でした。
このレースは1着候補に過去の能力が共に高いメジロニコラスとモエレエルコンドルのどちらにするかが難しいところですが、安定して高い能力で走っていたのはメジロニコラスで過去オープン戦でも3着しており1着候補としてはメジロニコラスが優勢といった感じでした。2着のフィヨルドクルーズも過去に非常に高い能力で走っておりG3の愛知杯3着の実績もあり、何よりも余力馬ということで絶好の狙い馬でした。
私の最近の馬券購入ですが、極力買い目点数を絞るようにしています。買い目を絞った結果、回収率は向上してきています。
実は、このレースですが、馬連は3点、3連複は4点、3連単は6点に絞りましたが、馬連・3連複・3連単共に的中となった次第です。

日曜京都11Rのエリザベス女王杯は、血統適正▲で距離適性が高く対戦適正◎で前3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬で買い目印○のスイープトウショウ(単勝オッズ:2.8倍)が1着でした。2着は対戦適正○で過去5走入着ランク馬で買い目印△のオースミハルカ(単勝オッズ:16.4倍)で、3着は前走足を余して負けていた余力馬で血統適正▲で京都競馬場適性が高く買い目印▲のアドマイヤグループ(単勝オッズ:11.1倍)で、馬連で1640円で、3連複は4180円、3連単は万馬券でした。
このレースは、近走不振が続いていたアドマイヤグループの扱いが問題でしたが、私は、前走余力を残してゴールしていた余力馬であり、且つベスト能力・距離ベスト能力共に一番高ということで、アドマイヤグループにかなりの期待をしていた次第です。


さて話を戻しまして、先ほどの3・4歳馬の成長に関してですが、過去8年間のデータで、3歳以上の混合戦での3歳馬と、4歳以上の混合戦での4歳馬に関して、過去の能力値に関して分析して見ました。
過去の能力として、「前走能力」と「過去3走平均能力」と「過去ベスト能力」について出走馬の中での順位を計算して、上位5位以内の能力順位になる馬がどれ位の割合で上位1・2・3着に入着していたかを分析した結果は、以下のようになっていました。
上位1・2・3着に入着した馬の中で、各能力順位が5位以内だった馬の割合は、
出走馬全体では、
「前走能力」が5位以内の馬は65%
「過去3走平均能力」が5位以内の馬は65%
「過去ベスト能力」が5位以内の馬は68%
を占めていましたが、
3歳以上混合戦に出走した3歳馬に関しては、
「前走能力」が5位以内の馬は59%
「過去3走平均能力」が5位以内の馬は42%
「過去ベスト能力」が5位以内の馬は48%
4歳以上混合戦に出走した4歳馬に関しては、
「前走能力」が5位以内の馬は58%
「過去3走平均能力」が5位以内の馬は43%
「過去ベスト能力」が5位以内の馬は52%
と、混合戦での成長途上の3・4歳馬は能力値がかなり低くても上位入着しているという結果になっていました。
特に、前走能力値に関してはそれほど差がありませんが、ベスト能力値は非常に低い能力値でも上位にきており、平均能力も低い能力の3・4歳馬が上位入着しているという分析結果になっており、成長途上の3・4歳馬は古馬と比較して、「平均能力」と「ベスト能力」がかなり低い場合でも上位入着する可能性が高いことがあらためて確認できた次第です。
今までも、Adinpick3では、成長途上の3・4歳馬の扱いに関してかなりプログラム改良をしてきましたが、今後、さらに分析を継続して、買い目を決定する総合基準値に関して、成長途上の3・4歳馬の基準データを改定すべく考えており、現在時期バージョン2052で12月度予定基準値を使用してテストを繰り返しております。
次月予定の12月度基準値は、買い目決定に大きく影響する総合基準値を成長途上の3・4歳馬の基準データを新規追加して大幅改定をする予定でおります。


科学的競馬投資ソフトAdinpick3は、常に上位入着の要因(原因)を発見・確認するために各種分析・シミュレーションを継続して行っており、回収率向上に向けて、基準値改定及びソフトバージョンアップを行っていきますので、今後とも科学的競馬投資を宜しくお願いする次第です。


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