2005年11月20日

科学的競馬投資コメント20051120

今週も引き続き、いわゆるデータ競馬について考えて見たいと思います。
先週述べましたように、私は「馬は過去のデータ通りに走らないこともあるが、過去のデータ通りに走ることもある」ということを前提にして競馬投資をしておりまして、いわゆる「データ競馬の限界」ということを理解して競馬投資をしているつもりです。

ご存知のように、Adinpick3は、過去のデータに基づき、今回のレースにおける各競走馬の能力を予想しています。
私の経験では、過去のデータから算出した能力は、今回のレースでの各馬の実際能力の約50%位しか算定できないと判断しております。
過去のデータから算定できない今回のレースにおける各馬の能力とは、1つは過去のレースでは発揮できなかった潜在能力、2つ目は過去のレースでは経験してない未経験な能力と思っております。
これら潜在能力や未経験能力は、騎手の手腕で発揮されたり、展開によって発揮されたり、調教によって発揮されるようになると思っています。
ここで、私の今までの経験から、過去のデータを利用しているAdinpick3を使用した競馬投資に際しての留意すべき事項を以下にあげてみますと。
1)、過去に数レースしか走っておらず、過去のデータが少ない馬
出走する全馬が過去20レースほどの出走経験がある場合は、データに基く能力比較が非常に有効なのですが、実際のレースには2−3レース経験馬から30レース経験馬までデータ数が大きく異なる馬が出走してきます。
2−3レースのデータから推測する能力と、30レースものデータから推測する能力では、信頼性に大きな差がでてきます。
このような場合には、過去のレース経験が少ない馬には注意が必要で、大きく能力上げてくる場合がよくあります。血統適性・昇級馬・34歳混合戦・過去入着順位等及び調教情報等も検討して今回発揮する能力を推定する事が必要です。
2)、成長途上の2歳・3歳・4歳馬
能力がほぼ安定してきている5歳以上の馬と成長途上の2・3・4歳馬では、データの信頼性に差が出ます。
成長途上の2・3・4歳馬では、急激に高い能力で走ってしまうことがよくあります。
能力がほぼ安定してきている5歳以上の馬の場合は急に能力を上げたとしても10%も能力を上げるのが精一杯ですが、成長途上の2・3・4歳馬では、20%も30%も能力を上げて激走することがしばしば起こります。
成長途上の2・3・4歳馬の能力は、信頼性が低いので注意が必要で、特に能力値が低い場合でも過去入着順位に注意が必要です。
3)、開幕週の競馬
私の今までの経験から、「開幕週の競馬はデータ通りに馬が走らない」という経験則が出来上がっています。
特に、開幕週の初日(土曜日)は特にデータ通りに馬が走りません。
これは、私の勝手な想像ですが、競馬場が変わることによって、騎手も開催変わりの競馬場にすぐには慣れず、仕掛けどころ的確に判断できない為ではないかと思ったりしています。
開幕週の競馬には、要注意で、特に午前中のレースは控えた方が良いようような気がしています。
4)、馬場状態が悪い日の競馬
Adinpick3の買い目予想は、基本は馬場状態が良馬場を条件として予想しています。
近年の競馬場は、昔と違い、水はけが非常に良くなっており、よほど多量の降雨が無い限り馬場は悪化しなくなっていますが、年数回くらいは、極悪馬場になります。
当然、当日の馬場状態が不良や重等の悪い状態の場合は、馬の能力がかなり変化しますので、不良馬場適性の数値をみて判断する必要があります。
時間的余裕がある場合は、Adinpick3の競馬場毎の不良馬場設定をして予想出馬表を作成することもできます。
5)、急激に能力を上げてくる馬
特に、過去のタイムが悪く能力が低く算定されている場合です。特に、サンデーサイレンスやトニービン系産駒は、タイムが悪くても、急激に能力値を高める走りをすることがあり注意が必要で、タイムが悪くても過去2走位での入着順位が良い場合は要注意です。

ところで、現在次月12月度基準値をテスト運用しております。次月12月度基準値は、今年度では最大の大幅改定を予定しております。
特に、Adinpick3の買い目印決定に大きく影響する総合基準値を、成長度等を加味した年齢別基準値に大改定する予定でおります、又、ゴール前足を余してゴールしたかどうかを算定するスロー基準も、更に詳細分類にしてきめ細かく余力馬を算定できるように全面改良の予定です。
先週・今週と2週間のテスト結果では、上位入着した成長途上の3歳馬に関しても旧基準値では無印だった馬に印が付いたり、余力馬の選定もより適切になっている感じで、従来の基準値に比べ12月度予定基準値では、かなり買い目印が変るようになるはずです。

今週土日のレースで、特徴的なレースを振り返って見てみると、以下になります。

土曜東京6Rは新馬戦でした。私は、過去のデータが無い新馬戦は基本的に馬券購入しませんが、血統適性が◎で且つ単勝オッズが高い(20倍以上)場合は、単勝のみ馬券を買うことが時々あります。
エイシンキャプテンは血統適性◎で距離適性・東京競馬場適正共に非常に高い馬でした。
結果1着で単勝は3270円でした。

土曜京都12Rは、私にとっての本日一番の狙いレースで、買い目印○のマルトク(単勝オッズ:12.3倍)に大なる期待をしていました。マルトクはここ1年間の成績は超不振ですが、昨年10月に1000万条件を勝ってから1600万で走り今年2月に休養に入り今年9月・10月と2走して今日が休養明け3戦目でした。独自データは全く付いていませんが過去に走っていた能力値はメンバー中1番でした。
他の馬では、休養明けですが休養明け適性プラスで対戦適性△で過去3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬で買い目印◎のテイクザケイク(単勝オッズ:12.1倍)と、もう1頭は成長途上の3歳馬で過去3走3位以内馬の買い目印▲のポライトストーン(単勝オッズ:3.5倍)に注目していました。
結果は、この3頭が1・2・3着に来たのですが、1着は成長途上の3歳馬のポライトストーンでした。
馬連で1720円でしたが、3連複で5730円、3連単では2万馬券でした。
私は、1着候補をマルトク1頭に絞っていたので、3連単は取れませんでしたが、3連単でも買い目点数は6点に抑えていたのでこのレースは大幅プラスになった次第です。

日曜京都2Rは未勝利戦でしたが、独自データの芝ダート変換後能力が高く買い目印馬のミッキースマイル(単勝オッズ:29.0倍)に注目していました。
前3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬の買い目印◎のナイスソニック(単勝オッズ:4.3倍)が1着でした。3着には対戦適性◎で前3走3位以内馬かつ過去5走入着ランク馬の買い目印△のメイケイハクオー(単勝オッズ:2.6倍)で、ミッキースマイルは2着でした。馬連で4450円で、3連複で4340円でした。
1・3着の2頭が人気馬でしたが芝ダート変更出走のミッキースマイルが人気が低かった為、馬連・3連複共にそこその高配当となりました。

最後に、東京12Rですが、レースが終わって「何でこんな馬が!」と思った、2着に来た最低人気馬のスターエフェクト(単勝オッズ:217.0倍)についてAdinpick3の過去の戦歴画面で調べてみました。
スターエフェクトは連闘馬で前走は11着でしたが、2走前は10月15日の東京10Rで6着でした。この2走前のレースの9着馬のクリアーザーコーストは次走3着、10着だったのバンドマスターは次走3着、12着だったマストビーエンジェルは次走4着といったことで、なんとなく納得せざるを得ませんでしたが、、、、、
私の勝手な想像ですが、スターエフェクトの馬主の方は、この2走前でスターエフェクトより下位順位だったクリアーザーコースト・バンドマスター・マストビーエンジェルが次走で好走したのを見て連闘を決めたのでないかと勝手に想像したりしています。
私も、Adinpick3で出馬表作成後に約2時間位掛けて過去の戦歴画面で色々調べて買い目を決めていますが、過去の対戦相手についてそこまでは調べていませんが、次回は2時間ではなく3時間位時間をかけて検討してみる予定です。

ところで、Adinpick3の買い目印は以下条件で微妙に異なります。。
1、ソフトのバージョン
2、基準値の更新月度
3、設定値の更新時期
この3つが同じでしたら、買い目印は全く同じになります。
設定値は、通常JRAデータのセットアップ時に算定されてますが、できれば設定値は、毎週更新されることをお勧め致します。
設定値の更新は、「ツール」の「設定値の再構築」を実行することで30分位で終了します。「設定値の再構築」をすることで、出馬表作成時には更新された設定値で予測が行われます。但し、過去の戦歴画面で見れる過去の能力値は更新されていません。
過去の戦歴の能力値も最新設定値に基づき更新するには、「設定値の再構築」の後で。「過去ベスト・平均データ等の再構築」を実行すれば過去のデータの能力値も更新されますが、4−6時間ほどかかります。
できるだけ、「設定値の再構築」を毎週の成績更新処理の後で実行されることをお勧め致します。


科学的競馬投資ソフトAdinpick3は、常に上位入着の要因(原因)を発見・確認するために各種分析・シミュレーションを継続して行っており、回収率向上に向けて、基準値改定及びソフトバージョンアップを行っていきますので、今後とも科学的競馬投資を宜しくお願いする次第です。


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