2006年12月03日

科学的競馬投資コメント20061203

早いもので2006年も師走になりました。
今年は、私自身新しい試みとして、「IPAT自動投票」・「オッズ理論」・「分析・シミュレーション」・「印刷処理」・「新データベースエンジン」等色々な新しい分野に関して研究開発を行なってきましたが、特に「「分析・シミュレーション」を精力的に行い、その結果を全く新しいプログラムで先月ですが「11月度基準値」という形で公開できるようになりました。現在公開中の12月度基準値は更に改良した基準値になっております。

さて、競馬予想で非常に難しい判断事項があります。
競馬をされる方皆が悩む課題です。
1)過去も強かったが近走も強いレースをしている馬
2)過去に強かったが近出走振の馬
3)最近急成長している馬
4)近走安定してそこそこの能力・順位で走っている馬
のどの馬を馬券対象にするかの判断です。
恐らく出走馬の大半は上記4種類のどれかに該当するはずで、ほとんどのレース予想でこれら4種類中の馬を馬券対象にしているはずですが、実際のレース結果は、上記4種類の馬がレース毎に違うのが実際で、過去に強かったが近出不振の馬が勝ったり最近急成長している馬が勝ったりと、人生色々と同じで競馬色々で、過去も強かったが近走も強いレースをしている馬が負けることも日常茶飯事で、時には、過去も2桁着順で近走も2桁着順で全く上位入着していない馬が勝つ事さえあるのが近代競馬です。
特に入着順位に関しては、以前にも分析結果として情報提供させて頂きましたが、
分析結果はいかにの通りで、前走の着順が3―4着(10頭だて換算)だった馬が1着にくる割合が一番高くなっています。
10頭だて換算で言うと、前走の着順が3―4着で過去3走の平均着順が3―4着の馬が勝つ確率が22%で一番です。18頭だてなら前走5―7着で過去3走平均5―7着の馬が勝つ確率が一番高いのです。
なんと、前走の着順が1着で過去3走の平均着順が1着の馬が勝つ確率は4%しかありません。
*1位入着馬の前走順位の構成及び過去3走平均順位の構成
10頭換算(前走・平均) 前走着順  過去3走平均順位
1着 11%    5%
2着   29%     23%
3―4着   32%     44%
5―6着   15%     22%
7―8着   8%   6%
9着―10着   5%   2%

これら事項への対応として、現在のAdinick3(含むAdinautobet)では、基準値のひとつに過去基準という基準値があり、過去の高い能力の馬と近走の能力が高い馬と近走そこそこの能力で走っている馬の能力補正を行なっており、例えば、前走の能力値が低くても平均能力やベスト能力が高い場合は高い能力値に補正してしています。
但し、現行の過去基準値は前走能力・平均能力・ベスト能力というタイム理論に基づく能力で補正する基準値となっており、入着順位や血統適性等は反映しておりません。
そんなことで、入着順位や血統適性も含めて、「過去も強かったが近走も強いレースをしている馬」・「過去に強かったが近出不振の馬」・「最近急成長している馬」・「近走安定してそこそこの能力・順位で走っている馬」を判断する新しい基準値の研究を開始しております。
非常に難解な問題に挑戦したいと思っております。
今週からテスト運用していますが、特に血統を基準とした場合は、父系と母系の両方の基準を作成していますが、やはり父系と母系の両方の基準値が良い馬が上位に来る馬が多いという結果で、父系のみが良い馬とかと母系のみが良い馬は芳しくないという結果でした。
父系母系共によい馬は3レースに1頭位しか出走していませんでしたが、テスト運用ではかなり良い結果でした。どういうわけか父系母系共によい馬は人気になっている馬がおおかったのですが人気のない馬の場合もありました。日曜日の中京1レースは未勝利戦でしたが父系母系共に基準値(過去成績基準と呼んでいます)良い馬が2頭いて、コスモフリーダ(単勝オッズ:16.0倍)とサクラハーレー(単勝オッズ:18.8倍)の2頭で、結果がこの2頭の1・2着だったのでビックリした次第です。
このテスト中の新しい過去成績基準は、土日2日間のテスト結果では穴馬を探すというよりは、軸馬の判定に有効な感じがしています。
研究結果で良い結果が出れば、次月基準値に新規追加する予定です。

ところで、私の考える科学的競馬投資には、膨大なデータを短時間に処理できるパソコン能力を最大限に発揮する「分析・シミュレーション機能」が不可欠という考えに基づき、ユーザー向けのシミュレーシンソフトを開発してテスト運用してきましたが、現在、開発テスト運用中のユーザー向けのシミュレーションソフトのテスト結果から、
「独自データに基づいた予想機能」と「シミュレーション機能」と「IPAT自動投票機能」の3機能を統合した新しい概念の科学的競馬投資ソフトを模索しております。
基本的には、以下のような新しい科学的競馬投資ソフトを目指しております。
(1)、「予想ソフトとしての有効性」をユーザー自身が確認できる
・予想方式の有効性を自身で確認―>シミュレーション機能の的中率・回収率分析
・予想要因の有効性を自身で確認―>シミュレーション機能の予想要因入着率分析
(2)、「ユーザー独自の予想方法」が設定できる
・独自データの重付けを自身で設定して独自予想可能―>シミュレーション機能の独自データ影響度シミュレーション
・入着可能性の高い予想要因約10種の独自データの影響度を設定することで、ユーザー独自の予想が可能
・ユーザー独自設定に基づく過去の出馬表の表示で具体的に過去のレース毎の確認可能
(3)、買い目の検討から最終決定・IPAT投票を科学的を科学的に処理できる
・入着可能性の高い予想要因を出馬表画面や印刷出馬表でビジュアルに確認
・入着可能性の高い予想要因の具体的数値も出馬表画面や印刷出馬表で一覧確認
・予想要因の印・数値を一覧確認しながら決定した買い目を簡単登録
・投票締切前に、最新速報データの馬場状態・馬体重・オッズ等で最終購入判定をして、登録買い目をIPAT自動投票
(4)ユーザー環境に応じたソフト使用設定ができる
・過去の数年のデータを蓄積する「蓄積タイプ」と毎週の出馬関連データのみを取込む「非蓄積タイプ」の選択が可能
・蓄積タイプもデータ取込期間及びシミュレーション期間の選択可能
・データベースエンジンとして、簡易なACCESSと頑強なSQLSERVERの選択が可能
といった感じの新しい科学的競馬投資ソフトを目指しております。
開発言語・データベースエンジン・データ構造を新規一転して、パソコンの「膨大なデータを短時間処理する能力」を最大限に発揮できる科学的競馬投資ソフトを志向しています。
処理時間は大幅短縮したいと考えておりまして、
1、過去5年間のJRAデータセットアップが約10時間。
2、過去3年間のシミュレーションデータ作成(出馬表作成)が約15時間。
3、1日分3場の出馬表作成で約10分。
4、毎週の2日間の成績処理は約5分。
を目標にしております。
データの初期セットアップとして「JRAデータセットアップ」と「シミュレーションデータ作成(出馬表作成)」という2種類のデータ作成に約1日ほど掛かりますが、その後は、毎週の約5分のデータ更新をしておけば、いつでも最新のシミュレーションデータに基づき各種分析・シミュレーションが出来るようにしたいと考えています。
私のシミュレーションに関する基本的考え方として、シミュレーション結果に基づきユーザーが独自設定した場合のユーザー確認が「簡単」・「具体的」に出来ることが非常に重要と考えております。
「簡単」については、ユーザー独自設定後に、予想要因の上位入着率や的中率・回収率が簡単に確認できることを目標にしています。
「具体的」については、ユーザー独自設定後に、過去の出馬表を簡単に表示できて具体的内容が確認できることを目標にしています。
ユーザー独自設定後にシミュレーションデータを更新する必要がありますが、このシミュレーションデータ更新処理の時間も、過去5年間のシミュレーションデータ更新が約2時間位で完了できることを目標にしており、このシミュレーションデータの更新がすめば、予想要因の上位入着率や的中率・回収率の確認は数秒から数分で確認できますし、過去の出馬表は瞬時に表示可能にする予定でおります。

今週からこの新しい科学的競馬投資ソフトのテスト運用を開始していますが、新しい開発言語で新しいデータベースエンジンを使用して、データ構造も全面変更して、予想アルゴリズムも全面改訂ですので、当面数ケ月ほどは徹底的なテスト運用を行なう予定です。基準値はAdinpick3・Adinautobetと共用予定ですが場合によっては別の基準値になる可能性もありそうです。

科学的競馬投資ソフトAdinpick3は、常に上位入着の要因(原因)を発見・確認するために各種分析・シミュレーションを継続して行っており、回収率向上に向けて、基準値改定及びソフトバージョンアッを行っていきますので、今後とも科学的競馬投資を宜しくお願いする次第です。



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