2007年03月04日

科学的競馬投資コメント20070304

先週、馬券を「買うのか見送るのか?」の判断についてのオッズの話をしましたので、今週は馬券の種類についての話をしてみます。

過去5年間の馬券種類別の平均配当金額は、ご存知のように、
1頭の馬を的中させる単勝の平均配当倍率は約10倍
2頭の馬を順位に関係なくさせる馬連の平均配当倍率は約55倍
3頭の馬を順位に関係なくさせる3連複の平均配当倍率は約210倍
と、当然のことですが、1頭より2頭、2頭より3頭を的中させることの難しさを示しています。

今週は、的中される馬の頭数についての興味深いシミュレーションデータについて話をしてみます。
過去5年間のデータに基づき、上位3着以内に入着した馬の内に占める予想要因馬の割合を分析した結果は、騎手適性を除いた、「血統適性馬」・「休養明適性プラス馬」・「対戦適性馬」・「前走及びベスト能力が高い余力馬」・「芝ダート変換後能力が高い馬」・「昇級馬」・「過去3走3位以内馬」・「過去5走上位ランク馬」・「上位入着ランク馬」・「過去成長適性馬」といった独自データの印が付いた馬は、上位入着した馬の内、約73%を占めていましたが、タイム理論に基づく3種の能力の「前走能力1・2・3位馬」・「平均能力1・2・3位馬」・「ベスト能力1・2・3位馬」「過去ベスト能力1・2・3位馬」を加えると何%になるか分析してみましたところ、実に、約85%を占めていました。
このことは、「血統適性馬」・「休養明適性プラス馬」・「対戦適性馬」・「前走及びベスト能力が高い余力馬」・「芝ダート変換後能力が高い馬」・「昇級馬」・「過去3走3位以内馬」・「過去5走上位ランク馬」・「上位入着ランク馬」・「過去成長適性馬」、「前走能力1・2・3位馬」・「平均能力1・2・3位馬」・「ベスト能力1・2・3位馬」「過去ベスト能力1・2・3位馬」に注目することで、上位1・2・3着に入着する馬の85%の馬が見つけることができることを意味しております。

85%という高い入着率は安心できる数字と思われる方が多いと思いますが、実はこの85%という数字は非常に問題となる数字で、上位1・2・3着に入着する馬の残り15%の馬が予想要因馬でないということは、実は競馬の難しさを物語っております。
上位3着以内の馬の85%が予想要因印が付いた馬であっても、3着馬は予想要因印馬でも1着馬が予想要因印馬でない場合もありますし、1・2・3着馬が全て予想要因印馬でない場合もありえます。
実際の競馬で重要なのは、単勝の場合でしたら1着馬が予想要因印馬の割合、馬連でしたら1・2着共に予想要因印馬の割合、3連複でしたら1・2・3着共に予想要因印馬馬である割合が一番気になるところです。

非常に重要な数字と思い、過去のデータで分析・シミュレーションしてみました。
1着が予想要因印馬の割合は、約72%
1・2着共に予想要因印馬の割合は約45%
1・2・3着共に予想要因印馬の割合は21%
という分析結果でした。
実は、上位1・2・3着に入着した馬に予想要因印が付かない馬が15%いるということは、過去のデータからは馬券対象として考えられないような馬が1.2.3着にきていることを意味しており、馬連や3連複では非常に大きな影響を与えることになっています。
上位1・2・3着に入着した馬で予想要因印が付かない馬の割合が15%という数字を少ないと思うのは大きな間違いで、実はこの15%の馬が大きく影響するのが競馬なのです。
特に3連複や3連単の様に3頭を的中する場合は、非常に大きな影響を与えています。3連複馬券を買った場合に、買った2頭は来たが残り1頭は考えてもいなかった馬が来たという経験は誰もが経験しているはずです。
上位1・2・3着に入着した馬の内15%が予想要因印馬でないということは、JRAの平均配当金額が単勝で約10倍、馬連で約55倍、3連複で約210倍ということを裏付けていると思っております。

このことは非常に重要です。
3連複の場合は3頭共に予想要因印馬の割合は実は21%しかないが、馬連の場合は2頭共に予想要因印馬の割合は45%で、2倍以上の確率です。
実は私は、馬券のメインは馬連にしています。そして、馬連でもだいたい毎週万馬券が的中できています。
馬連では配当が低い場合は、3連複にすることが多いのですが、それでも2頭が抜きん出ている場合に2頭軸で3連複馬券の購入に変えますが、2頭軸に絞り込めない場合は馬券購入を辞める場合がよくあります。

又、予想順位が6位以下の馬(adinpickの買い目印がつかない馬)が上位3着に来る場合を調べて見ると、芝ダート変更出走馬と休養明け馬や余力馬が多いことが分かります。あるいは、血統適性馬や対戦適性馬であることもあります。又、ベスト能力や距離ベスト能力が◎の馬の場合もよくあります。

又、シミュレーション結果からは、3月度基準値で大幅変更の総合基準値を従来の3着以内馬データから6着以内馬に変更したことで、予想順位6位以内の馬が上位3着に入着する確率も高くなっています。

私は、予想順位(買い目印)ではなく、個々の予想要因である、
「血統適性馬」・「休養明適性プラス馬」・「対戦適性馬」・「前走及びベスト能力が高い余力馬」・「芝ダート変換後能力が高い馬」・「昇級馬」・「過去3走3位以内馬」・「過去5走上位ランク馬」・「上位入着ランク馬」・「過去成長適性馬」、「前走能力1・2・3位馬」・「平均能力1・2・3位馬」・「ベスト能力1・2・3位馬」「過去ベスト能力1・2・3位馬」
に注目して購入買い目を購入することが非常に重要と思っております。

今週土日2日間で、予想要因の独自データが特に際立った馬で人気があまりなかった馬をピックアップすると以下になっていました。
土曜日中山1Rの芝ダート変換後能力が◎のワルキューレ(単勝オッズ:11.2倍)は1着
土曜日中山9Rの芝ダート変換後能力が◎で休養明けで休養明け適性が大幅プラスのシベリアンバード(単勝オッズ:9.7倍)は1着
土曜日中山12Rの休養明けで休養明け適性プラスで平均能力・距離ベスト能力◎のヴェルテイーズ(単勝オッズ:15.3倍)は2着
土曜日中京7Rの休養明けで休養明け適性大幅プラスのシュペールサンバ(単勝オッズ:153.7倍)は1着
土曜日阪神5Rは新馬戦でしたが血統適性◎のブリュンヒルト(単勝オッズ:14.2倍)は1着
土曜日阪神8Rは血統適性◎のビッグポパイ(単勝オッズ:10.9倍)は2着
土曜日阪神9Rは対戦適性◎のペガサスファイト(単勝オッズ:56.1倍)は2着
日曜日中山10Rは余力馬で平均能力◎のモエレアドミラル(単勝オッズ:12.1倍)は2着
日曜日中山12Rは余力馬で距離ベスト能力◎のチザルピーノ(単勝オッズ:8.6倍)は1着
日曜日中京10Rは対戦適性◎のトドロキカポネツー(単勝オッズ:28.5倍)は2着
日曜日阪神9Rは対戦適性◎のキングスベリー(単勝オッズ:12.1倍)は1着
でした。
今週の私の購入馬券は、上記馬のほとんどが買い目対象馬にしていましたが、軸馬が違っていたなどで取れない馬券もありました。
土曜日阪神5Rの新馬戦は、血統適性◎のブリュンヒルト(単勝オッズ:14.2倍)の単勝馬券を買っていました。
日曜日中山10Rはダブルアップとワキノカイザーの2頭軸で余力馬で平均能力◎のモエレアドミラル(単勝オッズ:12.1倍)の3連複馬券で不的中でした。
日曜日中京10Rはマルイチクエストを軸に対戦適性◎のトドロキカポネツー(単勝オッズ:28.5倍)の馬連馬券で不的中でした。
日曜日阪神9Rはエイシンニチリンとウイズデイクタトとキングスベリーの3馬ボックスの馬連馬券を購入していまして、以外に高配当だったので驚きました。
土曜日中山9Rはデータ数の少ない3歳戦でしたので馬券購入しませんでしたが、芝ダート変換後能力が◎で休養明けで休養明け適性が大幅プラスのシベリアンバード(単勝オッズ:9.7倍)から流していれば、馬連の6万馬券が取れていた可能性が高かったと思っています。
近代競馬が難しいと思う今日この頃です。

また、これ以外にも、前走余力を残してゴールしたいわゆる余力馬も活躍していまして、人気ない馬をピックアップしてみると。
土曜日中山9Rの余力馬タカラタロウ(単勝オッズ:18.2倍)は3着
土曜日中京9Rの余力馬ゲイリーマスター(単勝オッズ:21.2倍)は3着

日曜日中山12Rの余力馬ガイアヘッド(単勝オッズ:17.9倍)は1着
日曜日中京5Rの余力馬イチバンサクラ(単勝オッズ:11.8倍)は2着
日曜日中京6Rの余力馬ヤクモソニック(単勝オッズ:52.0倍)は2着
ということでした。
特に余力馬に関してですが、レースが終わってからはずした馬を見直すと、余力馬だったということに気づくことが多いのですが、正直、余力馬の扱いは難しいというのが私の感想で、今回もまた余力を残して届かずということが多いのも余力馬の特徴です。
ところで今週の日曜の中山9Rですが、ナチュラルメイクとトーセンフレンドの馬連の万馬券を買っていましたが、なんとナチュラルメイクが失格とのことでした。失格自体めったに起こらないのに、万馬券で失格というのもまたまためったに起こらないはずなのですが、今週は私の身に起こってしましました。
ところで、トーセンフレンドは8歳馬ですが、最近高齢馬が活躍しているような気がしています。
8歳馬や9歳馬は人気がないことが多いので、高配当が期待できます。
先週の中山記念1着のローエングリーンは8歳ですし、1000万クラスのタマモドンは10歳ですが2・3着にくることが多い馬です。
調教技術の進歩なのか、馬の寿命が延びてきて活躍できる年齢が上がってきているのか、よくわかりませんが高齢馬にも注意が必要になってきています。

Adinpick4の最新バージョンV1022では、「上位入着率分析」を大幅改善して、上記予想要因の入着率分析がより詳細に分析できるように改良しております。
又、Adinpick4の最新バージョンV1022では、競走馬の戦歴画面で過去の各レース毎の血統適性が見れるように変更しています。
格適性は同じですが、芝ダート・距離・競馬場適性はレースによって適性値が違いますので、芝ダート・距離・競馬場が変わったことで馬の能力発揮度合いが血統適性値から判断できるようになりました。
血統適性は予想順位にかなり影響を与えている予想要因で、私も血統適性には特に注目していますので、芝ダート・距離・競馬場が変わったことで血統適性がどのように変わったかを確認できることで、色々な判断がし易くなりました。
例えば、前走が中山競馬で今回東京競馬場に出走して来た馬の競馬場適性が、中山に比べて東京競馬場の血統適性がかなり高い適性値の場合は、前走の中山でもそこそこの成績だった場合は、東京ではさらに上位入着の可能性が高くなりそうだと判断できますし、前走1600Mのレースで成績そこそこ良かったった馬が2400Mの長距離レースに出走して来た場合も、前走と今回の距離適性を比べることができ、前走の距離適性から今回の距離適性がかなり高くなっていれば、今回の2400Mではさらに上位入着の可能性が高くなりそうだと判断できるといった、血統適性のそれぞれの比較ができ、血統適性をより有効に活用できるようになっています。

ところで、新OSのWINDOWS VISTA対応の話ですが、JRA−VANサイドではDatalabはVISTA未対応で検討中とのことで、未だに検討結果が出ていない状況ですが、当方でもテスト中で、先週は週処理では問題なく動いていたAdinpick4ですが、今週はセットアップ処理のテストを行いましたが、やはりセットアップとなるとデータ量が週処理に比べ格段に膨大なデータ処理を行う為、色々と問題が出てきています。
データ数が多くない週処理では、VISTAの方がXPより処理スピードは速かったのですが、膨大なデータを処理する必要がある「JRA−VANデータのセットアップ」や「シミュレーションデータ更新」の処理になると様相が一変しました。
パソコンのスペック、特に搭載メモリーによっては「タイムアウト」が発生してソフトが中断することも発生してしまいました。
膨大なデータを扱うJRA−VANデータのセットアップ処理では、XPと同じスペックのパソコンを、XPからVISTAにアップグレードしてもまともに動かないようです。
私は何とかJRAVANデータのセットアップ処理をおこないましたが、処理時間は、XPに比べてVISTAではなんと3倍の時間がかかってしまいました。
搭載メモリーが大きなネックになっているようで、VISTAでは2G以上のメモリーが必要な感じです。VISTAでは、1G程度のメモリーでは膨大なデータ処理は無理のようです。
・データ数が少ない週処理
・データ数が中間のシミュレーションデータの的中率回収率分析等
・データ数が膨大なJRAVANデータセットアップやシミュレーションデータの更新処理等
の3種類で処理時間をXPとVISTAで比較してみましたところ、
データ数が膨大で、レース毎の馬データのように50万件以上のデータ処理は、VISTAではメモリを2Gにしても処理速度は遅いままでした。
データ件数が少ない場合や、中間位のデータ件数の場合は問題ないようですが、データ件数が膨大な場合はVISTAでの処理はXPに比べて大幅に遅いという結果でした。
今後、VISTAでの処理速度アップの検討をしていきますすが、現状のXP並みの処理速度にするにはかなり見直し期間が必要な感じです。
そんなことで、私の2台のパソコンの内の1台は、当面XPで動かす予定です。
もう1台のパソコンは、メモリー増設でVISTAでのテスト運用を継続していきます。

科学的競馬投資ソフトは、常に上位入着の要因(原因)を発見・確認するために各種分析・シミュレーションを継続して行っており、回収率向上に向けて、基準値改定及びソフトバージョンアッを行っていきますので、今後とも科学的競馬投資を宜しくお願いする次第です。


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